国破れて山河あり

【読み方:くにやぶれてさんがあり、分類:故事】

国破れて山河ありは、国家は滅亡して往時の面影はないけれど、山河だけは昔のままであることをいいます。これは、中国の杜甫の詩「春望」の有名な冒頭句「国破れて山河あり、城春にして草木深し」が出典で、国は戦乱によってぼろぼろに破壊され滅びてしまったものの、山や河は元の姿のままで存在していることを歌ったものです。

一般に本句は、有為転変の世の中と変わらない自然とを対比して感慨深く言う言葉となっており、世の中の本質を突いたものとなっています。なお、杜甫は、現実の社会と人間を直視し、誠実・雄渾な詩を作り、律詩の完成者で詩聖と称され、詩仙と呼ばれる「李白」と並ぶ唐代の代表的詩人とされます。

※本句を「国敗れて山河あり」と書くのは誤りです。