人事を尽くして天命を待つ

【読み方:じんじをつくしててんめいをまつ、分類:故事】

人事を尽くして天命を待つは、有名な故事成句の一つで、人として出来る限りのことを実行したら、後(その結果)は天の意思にまかせることをいいます。これは、南宋初期の中国の儒学者である胡寅(こ・いん)の著作「読史管見」に、「人事を尽くして天命に聴す」とあるのに基づくものです。

一般に本用語は、自分の能力の全力をかけて出来る限りのことをしたら、その後は静かに天命に任せることを意味し、これより物事の成否は、最後は人知を越えた所にあるのだから、後はどんな結果になろうとも悔いはないという心境を喩えたものです。また、日常的には、政治家や経営者、監督などリーダーが好んで使う以外に、受験や就職活動などの後で心境を述べる際にもよく使われます。

なお、本用語と似たようなものとして、「天は自ら助くる者を助く」や「我が事畢わる(おわる)」などもあります。