過ぎたるは猶及ばざるが如し

【読み方:すぎたるはなおおよばざるがごとし、分類:故事】

過ぎたるは猶及ばざるが如しは、「過ぎたるは及ばざるが如し」とも言い、何事でもやり過ぎることはやり足りないことと同じように良くないことをいいます。これは、儒教の四書の一つである「論語(先進)」において、孔子が二人の門人子張(師)と子夏(商)を比較して言った言葉である「水準を越した師も水準に達しない商も、ともに十全ではない。人の言行には中庸が大切である」に由来するものです。

一般に本故事では、何事も程々が肝心であり、良いと言われることでもやり過ぎは害になることを述べたものであり、これと似たようなものには、「薬も過ぎれば毒となる」や「分別過ぐれば愚に返る」、「礼も過ぎれば無礼になる」などもあります。