井の中の蛙大海を知らず

【読み方:いのなかのかわずたいかいをしらず、分類:故事】

井の中の蛙大海を知らず(井の中の蛙)は、「井底の蛙」や「井蛙(せいあ)」とも言い、自分の狭い知識や考えに捉われて、他の広い世界のあることを知らないで得々としている様をいいます。

その出典は、中国の戦国時代の思想書である「荘子(秋水)」において、「井蛙は以て海を語るべからざるは、虚に拘ればなり(井戸の中の蛙に海の話をしても通じないのは、蛙が井戸という狭い場所に捉われているからだ)」とあるのに基づくものです。

井の中の蛙

一般に本故事(井の中の蛙)は、狭い世界に閉じこもって広い世界のあることを知らないことや、狭い知識に捉われて大局的な判断ができないことの喩えとして使われています。また、似たようなものとして、「夏の虫氷を笑う」「天水桶の孑孑」「管を以て天を窺う」「針の穴から天を覗く」などもあります。