朔風払葉

【読み方:きたかぜこのはをはらう、分類:七十二候】

朔風払葉は、七十二候の一つで、二十四節気の小雪の次候にあたるものをいいます。これは、二十四節気の第20(10月中)で、11月22日頃、およびこの日から大雪(12月7日頃)までの期間を指す「小雪」の次候(節気を約5日で分けたもののうち第2のもの)であり、日本の略本暦では「北風が木の葉を払い除ける」という意味となっています。また、発祥地の中国の宣明暦では「天気上勝地気下降」と言い、その意味は「天地の寒暖が逆になる」となっています。

一般に七十二候とは、二十四節気の各節気を初候・次候(二候)・末候(三候)の三つに分けたもので、気象の動きや動植物の変化を知らせる名称が各々に付けられており、現在では、1874年(明治7年)の略本暦に掲載されたものが主に使われています。その中で冬の季節の「小雪」については、初候が「虹蔵不見(虹を見かけなくなる)」、次候が「朔風払葉(北風が木の葉を払い除ける)」、末候が「橘始黄(橘の葉が黄葉し始める)」となっています。

<二十四節気を三区分した七十二候一覧>

立春東風解凍黄鶯睍睆魚上氷
雨水土脉潤起霞始靆草木萠動
啓蟄蟄虫啓戸桃始笑菜虫化蝶
春分雀始巣桜始開雷乃発声
清明玄鳥至鴻雁北虹始見
穀雨葭始生霜止出苗牡丹華
立夏蛙始鳴蚯蚓出竹笋生
小満蚕起食桑紅花栄麦秋至
芒種螳螂生腐草為蛍梅子黄
夏至乃東枯菖蒲華半夏生
小暑温風至蓮始開鷹乃学習
大暑桐始結花土潤溽暑大雨時行
立秋涼風至寒蝉鳴蒙霧升降
処暑綿柎開天地始粛禾乃登
白露草露白鶺鴒鳴玄鳥去
秋分雷乃収声蟄虫坏戸水始涸
寒露鴻雁来菊花開蟋蟀在戸
霜降霜始降霎時施楓蔦黄
立冬山茶始開地始凍金盞香
小雪虹蔵不見、朔風払葉、橘始黄
大雪閉塞成冬熊蟄穴鱖魚群
冬至乃東生麋角解雪下出麦
小寒芹乃栄水泉動雉始雊
大寒款冬華水沢腹堅鶏始乳