アメリカン・ウイスキー

【読み方:あめりかんういすきー、分類:ウイスキー

アメリカン・ウイスキー(American whiskey)は、アメリカ合衆国(米国)で作られるウイスキーの総称をいいます。これは、米国の法律では、穀物を原料にエタノ-ル濃度(アルコール度数)95%未満で蒸留した後、オーク樽で熟成させたもの(コーン・ウイスキーについては熟成は不要)、およびそれにスピリッツをブレンドしたもので、エタノ-ル濃度40%以上で瓶詰めしたものとしています。

その起源は、17世紀の終わりから18世紀にかけて、英国から移り住んだ移民らにより作り始められたそうで、1770年に初のライ・ウイスキーが製造されたと言われています。

アメリカン・ウイスキー

米国では、多様な穀物が収穫されることから、ウイスキーの原料として用いられる穀物も多様であり、その使用する原料により、以下のように分類されます。また、いずれのウイスキーも単一原料ではなく、とうもろこしや小麦、大麦、ライ麦などの穀類が混合して使用され、蒸溜はほとんどが連続式蒸溜機で行われ、ポットスチルは原則として使われません。

バーボン・ウイスキー(トウモロコシが51%以上を占める)
コーン・ウイスキー(トウモロコシが80%以上を占める)
モルト・ウイスキー(大麦が51%以上を占める)
ライ・ウイスキー(ライ麦が51%以上を占める)
・ホイート・ウイスキー(小麦が51%以上を占める)

上記のウイスキーにおいて、それぞれ熟成期間が2年を超えると、ストレート・バーボン・ウイスキー、ストレート・コーン・ウイスキー、ストレート・モルト・ウイスキー、ストレート・ライ・ウイスキー、ストレート・ホイート・ウイスキーとなり、さらに「ストレート・ウイスキー」に他のウイスキーまたはスピリッツを混ぜた「ブレンデッド・ウイスキー」もあります。

※バーボン・ウイスキーのうち、テネシー州で製造され、樽で熟成する前にテネシー州産サトウカエデの木炭を用いて濾過したものは「テネシー・ウイスキー」として取り扱われる。

現在、アメリカン・ウイスキーは、スコッチ・ウイスキーアイリッシュ・ウイスキーカナディアン・ウイスキージャパニーズ・ウイスキーと共に、世界五大ウイスキーの一つとなっており、代表的な銘柄には、アーリータイムズ(EARLY TIMES)、I.W.ハーパー(I.W. HARPER)、ジム・ビーム(JIM BEAM)、フォア・ローゼズ(FOUR ROSES)、ワイルドターキー(WILD TURKEY)、ジャック・ダニエルズ(Jack Daniel's)などがあります。