不倶戴天

【読み方:ふぐたいてん、分類:四字熟語】

不倶戴天は、この世に共存できない、どうしても許せないと思うほど深く恨むことをいいます。これは、中国の前漢時代の経書(古代の聖賢の教えを述べた書物、儒教の経典)である「礼記(曲礼)」において、「父の仇は、与に共に天を戴かず。兄弟の仇は、兵に反らず。交遊の仇は、国を同じくせず」とあるのに基づくものです。

本来は、父が殺されたら息子は必ずその仇を討つべきだということを意味していましたが、後に殺してもあき足りない相手に対しても使われるようになり、現在では、共にこの世に生きられない、また生かしてはおけないと思うほど、恨みや怒りが深いことを意味するようになっています。

なお、本用語と似たようなものとして、「意趣遺恨」や「不同戴天」などもあります。