善因善果

【読み方:ぜんいんぜんか、分類:四字熟語】

善因善果は、良い行いには、必ず良い報い(果報)があることをいいます。これは、仏教用語で、良い報いを招く原因を意味する「善因」と、良い行いに対する報いを意味する「善果」からなる用語で、業(ごう)の思想と結びつき、自己の存在のあり方にかかわる因果性を述べたものです。また、業(ごう)とは、一つの行為は、原因がなければ起こらず、いったん起こった行為は必ず何かの結果を残し、さらにその結果は次の行為に大きく影響するという「どこまでも続く原因・行為・結果・影響」を総称したものをいいます。

一般に善因善果は、因果応報の良い方で、また仏教で「善」というのは、経典で伝えられている「諸善万行」を指し、釈尊は諸善万行を六つの善(六度万業)にまとめて説いています。なお、本用語の反対語には、「悪因悪果(あくいんあっか)」があります。

<仏教の六度万業>

・布施:人に物や法や親切を施す
・持戒:言行一致を行う
・忍辱:忍耐する
・精進:努力する
・禅定:反省する
・智恵:上記の五つの善をまとめたもの