紫蘇(シソ)と大葉(オオバ)の違い

シソ・大葉

料理レシピや料理番組などで、「赤しそ漬け」や「薬味にシソを加える」、「大葉巻き」、「大葉を千切りする」といった言いましを見聞することがあります。これらの中に出てくる「紫蘇(シソ)」と「大葉(オオバ)」は、植物としては同じものを指しますが、実は販売過程で呼び名が異なっているのをご存知でしょうか?

ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「紫蘇(シソ)と大葉(オオバ)の違い」について、簡単にまとめてみました。

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紫蘇(シソ)とは

紫蘇(しそ)は、中国原産で、古くから栽培される、シソ科の一年草(植物)をいいます。これは、茎が四角柱で、葉が広卵形で、独特の強い香りがあり、その種類には、赤紫蘇(赤ジソ)や青紫蘇(青ジソ)、縮緬紫蘇(チリメンジソ)、カタメンジソなどがあります。

一般に「食用のシソ」と言った場合、「赤ジソ」と「青ジソ」のことを指し、日本において、様々な料理に活用されています。また、食用の青ジソの葉が「大葉(オオバ)」と呼ばれるものです。

●赤ジソ

葉の両面が紫色のものをいい、梅干や漬物などの着色に用いられるほか、各種料理にも用いられる。

●青ジソ

葉の両面が緑色のものをいい、その若葉を香味野菜として、刺身のつまや天ぷらにしたり、肉やチーズ等に巻いたり、また刻んで薬味などで用いられる。

大葉(オオバ)とは

大葉(オオバ)は、青ジソにおいて、葉の形状のまま香味野菜として使用する場合のみに用いられる呼称となっています。これは、食用の香味野菜として販売されるときの呼称であり、一方で植物として青ジソの葉を指すときには「大葉」と呼びません。通常、料理の中では、「葉」としての色や歯ごたえなどの素材感を活かし、薬味として、また巻いたり挟んだりして使用されます。

ちなみに、「大葉」という呼称は、その昔(1960年代初頭)、青ジソを販売する際にシソの芽と葉の区別が必要となり、産地の静岡県で青ジソの葉を束ねて大阪の市場に「大葉」という商品名で出荷したのが始まりだそうです。その後、売れ行きが良かったことから、東京市場にも出荷され、次第に世の中に浸透していき、今日に至るそうです。

紫蘇(シソ)と大葉(オオバ)の違い

最後に「紫蘇(シソ)」と「大葉(オオバ)」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

◎「紫蘇(シソ)」は、シソ科の一年草の総称をいうのに対して、「大葉(オオバ)」は、紫蘇の中の青ジソにおいて、葉の形状のまま香味野菜として使用する場合のみに用いられる呼称となっている。

◎日本全国で「紫蘇(シソ)」と「大葉(オオバ)」と呼び分けられている訳ではなく、中部地方から東の日本海側では「シソ」と呼ばれることが多く、また関西より西では「大葉」と呼ばれることが多い。

◎料理面では、ジュースやドレッシングなどで、その香りを活かして使われると「青ジソ」と呼ばれることが多く、また青ジソを葉の形状のまま香味野菜として使う場合には「大葉」と呼ばれることが多い。

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