「しらたき」と「糸こんにゃく」の違い

しらたき・糸こんにゃく

すき焼きや肉じゃが、おでんなどに入れられている具材の一つである、細長いこんにゃくは、地域によって「しらたき(白滝)」や「糸こんにゃく」と呼ばれています。この二つは、とても似ている感じがしますが、どこがどう違うのでしょうか?

ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「しらたきと糸こんにゃくの違い」について、簡単にまとめてみました。

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「しらたき(白滝)」とは

しらたき(白滝)は、糸状に細く作ったこんにゃくをいいます。これは、江戸時代から関東などで食べられているもので、その製法は現在と同じで、小さな穴の空いた細長い筒を使って、こんにゃくを押し出して作られます。また、その形状が「白い滝」のように見えることから、「白滝(しらたき)」と呼ばれるようになったそうです。

<しらたきの製法>

こんにゃく芋を潰したもの、もしくはこんにゃく芋を乾燥させて粉状にしたものを水に溶かし、凝固剤の水酸化カルシウムを加えた後、細い穴から押し出して作る。

「糸こんにゃく」とは

糸こんにゃくは、正確には「糸ごんにゃく」と言い、糸状に細く作ったこんにゃくをいいます。これは、江戸時代から関西などで食べられているもので、元々は、板こんにゃくを細長く切って糸状にしたものでした。それが、時代の変遷の中で、製法が「しらたき」と同じになり、今日では、「糸こんにゃく」と「しらたき」は同一のものとなっています。

なお、色の白っぽいものが「しらたき」、色の黒っぽいものが「糸こんにゃく」というイメージを持つ方もおられますが、特に色で区別されている訳ではありません。ちなみに、色の黒っぽいものには、海藻粉末が混ぜてあるそうです。

「しらたき」と「糸こんにゃく」の違い

最後にまとめると、「しらたき」と「糸こんにゃく」は、昔は、関東と関西で製法が異なる別々の食材でしたが、今日では、製法が同じであり、日本全国で同じ食材となっています。

◎現在、「しらたき」と「糸こんにゃく」は同じものであるが、昔の名残で、関東などでは「しらたき」、関西などでは「糸こんにゃく」と呼ばれることが多い。

◎その昔、「しらたき」は、小さな穴の空いた細長い筒を使って、こんにゃくを押し出して作られたのに対して、「糸こんにゃく」は、板こんにゃくを細長く切って糸状にして作られた。そのため、昔は、製法が別々の食材であり、「しらたき」の方が「糸こんにゃく」より細かった。

◎色の白っぽいものが「しらたき」、色の黒っぽいものが「糸こんにゃく」というイメージもあるが、実際は、色の黒っぽい「しらたき」や色の白っぽい「糸こんにゃく」もあり、この認識は誤りである。

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