海藻と海草の違い

海藻・海草

サラダのレシピの一つに、レタスやキュウリなどの野菜に、ワカメやモズク、ノリなどを添えた「海藻サラダ」や「海草サラダ」があります。この二つは、通常、同じものを指しますが、どちらが正しい表記なのでしょうか?

ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「海藻と海草の違い」について、簡単にまとめてみました。

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海藻とは

海藻(かいそう)は、英語では「seaweed」や「marine alga」と呼ばれ、海底に定着して生育し、肉眼で見える藻類の総称をいいます。これは、根・茎・葉の区別はなく、クロロプラストなどによって光合成を行っている下等植物で、具体的には、アオサやアオノリなどの「緑藻類」、コンブやワカメなどの「褐藻類」、アマノリやテングサなどの「紅藻類」を指すことが多いです。

海草とは

海草(かいそう)は、英語で「sea grass」と呼ばれ、アマモやスガモなど、海岸近くの海底に生える被子植物をいいます。これは、広義には、海に生える藻類や草の総称を指しますが、一方で植物分類では、海藻(藻類)と区別され、対比される用語となっています。なお、海草類は、全て単子葉類で、通常、海岸近くや入江の比較的浅い海底の岩石や砂土に根をおろし、匍匐茎によって群生します。

海藻と海草の違い

最後に「海藻」と「海草」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

・海藻:海に生える藻類の総称
・海草:海岸近くの海底に生える被子植物

◎広義には、「海藻」は「海草」に含まれるが、通常、植物分類では別物と区別される。

◎「海草」は被子植物で、根・茎・葉の部分の区別ができるのに対して、「海藻」は藻類で、根・茎・葉の区別がはっきりしていない。

◎日本で食用にされるのは、ほとんどが「海藻」なので、「海藻サラダ」の方が適切である。

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