落花生とピーナッツと南京豆の違い
おやつやおつまみの定番の一つに、「落花生」や「ピーナッツ」があります。通常、「落花生」は、豆が入った殻をイメージする一方で、「ピーナッツ」は、薄皮がついたもの、薄皮をとったもの、味付けたしたものなどをイメージする方が多いのではないでしょうか? また、薄皮がついたものは、「南京豆」とも呼ばれたりします。
一般に「落花生」と「ピーナッツ」と「南京豆」は、最終的な豆だけを見ると似た感じがしますが、どこがどう違うのでしょうか? 結論から先に言えば、この三つは同じものであり、以下では、それぞれについて、簡単にまとめてみました。
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落花生(ラッカセイ)とは
落花生(ラッカセイ)は、マメ科ラッカセイ属の一年草、および殻の付いた種子(農産物)をいいます。これは、植物としての呼称(和名)で、その由来は、花が咲いて受精し、地面に落ちた後、花の子房の下の部分が伸びて地中に潜り込み、地中で実を付けることから「落花生」と呼ばれるそうです。
現在、日本で消費されるラッカセイの9割は輸入で、また国内の主な産地は千葉県や茨城県、神奈川県などで、生産量の8割弱が千葉県、1割が茨城県で、この2県で全国の生産量の9割を占めています。
ピーナッツとは
ピーナッツ(Peanut)は、落花生(ラッカセイ)の殻から取り出した中身をいいます。これは、マメ科ラッカセイ属の一年草のラッカセイの種子(実)で、日常的には、薄皮が付いた実、薄皮を取った実、塩やバタなどで調理した実を指し、炒ってそのまま食べることもあれば、また潰したりして料理に使うこともあります。
ちなみに、英語の「Peanut」の語源は、「Pea(ピー:エンドウマメ)」+「Nuts(ナッツ:木の実)」ですが、実際は、エンドウマメの木の実ではありません。
南京豆とは
南京豆(なんきんまめ)は、落花生(ラッカセイ)やその中身をいいます。これは、18世紀初めに中国の南京から日本に伝わったとされることに由来する呼称で、また地域によっては「唐人豆」や「地豆」などとも呼ばれます。具体的には、農産物としての「落花生(殻付きのもの)」を意味することもあれば、殻から取り出した薄皮の付いたものを意味することもあります。
落花生とピーナッツと南京豆のまとめ
最後に「落花生(ラッカセイ)」と「ピーナッツ」と「南京豆」について、簡単にまとめると以下のようになります。
・落花生:植物としての呼称
・ピーナッツ:落花生の殻から取り出した中身
・南京豆:落花生またはその中身
◎「落花生(ラッカイセイ)」は植物名なのに対して、「ピーナッツ」は食品名である。また、「南京豆」は、中国伝来を意味する呼称である。
◎「落花生(ラッカイセイ)」は農産物として販売されるのに対して、「ピーナッツ」は食品として販売され、また加工されているものもある。なお、料理名については、「ピーナッツあえ」や「ピーナッツ炒め」など、「ピーナッツ」が使われる。