刹那

【読み方:せつな、分類:概念】

刹那は、仏教の時間の概念の一つで、時間の最小単位のことをいいます。これは、インドが発祥地で、サンスクリット語の「ksana」の音写で、漢訳は「念」となっています。その長さについては、75分の1秒を「一刹那」とする説や、指を一回弾く時間の65分の1を「一刹那」とする説など諸説があります。また、その概念については、例えば、上座部仏教の一宗派である説一切有部では、人間の意識は一刹那の間に生成消滅(刹那消滅)を繰り返す「心の相続運動」であるとしています。

本来、仏教では、「刹那という極めて短い時間を大切に生きよ」という教えでしたが、それが転じて刹那主義では、「一時的な快楽を追求する」という意味で使われることが多いです。