しみ
【読み方:しみ、分類:身体】
しみは、色素沈着によって、肌(皮膚)の表面が変色してしまうことをいいます。これは、専門的には、皮膚にメラニン色素が多量に蓄積する結果、周辺の皮膚よりも褐色調を帯びた色調を示す、良性の後天性色素沈着もしくは色素増加症と定義されます(例外的に先天性のものや悪性のものもあり)。
一般に皮膚は、新陳代謝(ターンオーバー)によって、メラニン色素を含んだ皮膚が押し上げられて新しく生成された皮膚と入れ替わりますが、このメカニズムが乱れるとメラニン色素が常に生成され、皮膚内部に沈着してしまうという状態になり、これが美容でいう「しみ」です。
皮膚の構成
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の三層で構成されており、その中で、しみの原因となるメラニン色素が生成されるメラノサイト(色素細胞)がある場所は「表皮」となっています。また、表皮は、角質層・顆粒層・有棘層・基底層の四層で構成されており、メラニン色素を生成するメラノサイトは基底層にあります。
しみの主な種類
「しみ」といった場合、以下のような種類があります。
●肝班(かんぱん)
額や頬、目や口の周辺に左右対称にできる褐色のしみで、30~40代の女性にできやすいです。
●老人性色素班(ろうじんせいしきそはん)
紫外線や老化によってできるしみで、若い頃からよく日焼けしていた人ほどできやすいです。
●雀卵斑(じゃくらんはん)
いわゆる「そばかす」のことで、小さな斑点が鼻を中心に散らばったような感じで出るものです。これは遺伝的なもので、両親のどちらかにあると出やすく、子供の頃から出てきます。
●花弁状色素班(かべんじょうしきそはん)
強い日焼けをした後に、メラニン色素が過剰に発生してできるシミです。通常、肩から背中にかけてできることが多いです。
●炎症性色素沈着(えんしょうせいしきそちんちゃく)
化粧品にかぶれたり、火傷やニキビ、アトピー性皮膚炎など、皮膚に炎症が起こった後にできるしみです。
●摩擦黒皮症
長年、下着などで皮膚がこすれたり、ナイロン製のタオルや洗顔用のブラシなどで洗ったりするなど、継続的な摩擦によってできるしみです。
しみができる主な原因
しみができる一番の原因は「紫外線」ですが、それ以外にも様々な原因があります。
・紫外線・・・一番の原因
・女性ホルモンのバランス
・ストレスや過労
・不規則な生活・偏食・たばこ
・加齢による代謝力の低下
・肌に合わない化粧品
・肌への刺激(化粧や洗顔の際の刺激や摩擦・・・) 他