医療モール

【読み方:いりょうもーる、分類:概念】

医療モールは、内科や胃腸科、耳鼻咽喉科、小児科、産婦人科、皮膚科、眼科、歯科、整形外科など、診療科目が異なる複数の診療所と調剤薬局が一つの建物や敷地に同居する施設をいいます。

都市部では、ビル内の複数階にまたがって入る形態が多く、また地方では、駐車場を共有して複数の診療所が立ち並ぶ形態もあります。

当初は、不動産会社や商社などが開設を主導してきましたが、昨今では、調剤薬局大手が処方箋確保などを目的に開設するケースが増えています。後者の場合は、不動産開発は直接手掛けず、開業医と共同で建物を借りたり、一括で建物を借りて開業医に貸したりするケースが多いです。

一般に医療モールは、複数の診療所(診療科)が一つの場所にあることから、高齢者等の患者にとっては、受診面で利便性が高く(ニーズにあった診療が受けられ)、一方で開業医(医師)にとっては、認知度や集客(患者集め)などの経営面のほか、専門性特化や診療連携などの医療面でもメリットがあります。

また、開設される地域においては、複数の診療科目の医療提供があるという機能面から、地域医療の受け皿としても期待されています。