木を見て森を見ず
【読み方:きをみてもりをみず、分類:諺】
木を見て森を見ずは、小さいことに目が行き過ぎて、全体を見通せないことの喩えをいいます。これは、英語の諺である「You cannot see the wood for the trees.」の訳であり、一本一本の木に注意を奪われると森全体を見ないことが転じて、事物(物事)の末梢的部分にこだわりすぎて、本質や全体を捉えられないことの喩えとなっています。
一般に思考や状況判断などにおいては、全体(森)と詳細(木)の両方をよく見る必要があり、特に細部に目が行き過ぎると、全体を客観的かつ総合的に見れなくなることがあるので注意が必要です。なお、本用語と似たようなものとして、「木を数えて林を忘れる」や「鹿を追う者は山を見ず」などもあります。