口は災いの元/口は禍の元

【読み方:くちはわざわいのもと、分類:故事】

口は災いの元は、「口は禍の元」とも表記され、不用意な言葉から災難を招くことがあるので、言葉は慎むべきものである(不用意にものを言ってはならない)という戒めをいいます。これは、中国の古典の事物・詩文などを分類したものである「事文類聚」において、「口は是れ禍の門、舌は是れ身を斬るの刀なり」とあるのに基づくものです。

一般に本用語は、不用意な発言は時として身を滅ぼす(自分を追い詰める)こともあるので、うかつに言葉を発するべきではないという日常的な戒めとなっています。また、これと似たようなものとして、「口は禍の門」や「舌は禍の根」、「多言は身を害す」、「三寸の舌に五尺の身を亡ぼす」、「物言えば唇寒し秋の風」、「雉も鳴かずば撃たれまい」などもあります。

なお、「口は災いの元」の英訳は、"Out of the mouth comes evil."となります。