南蛮渡来

【読み方:なんばんとらい、分類:四字熟語】

南蛮渡来は、その昔、ポルトガル人やスペイン人などがもたらした異国風の珍しい品物や文化、また南蛮から来ることをいいます。これは、日本で室町時代末期から江戸時代にかけて、ベトナム・タイ・フィリピンなど東南アジア方面やそこに植民地を持つポルトガルやスペインなどを意味する「南蛮(なんばん)」と、外国から海を越えて渡ってくることを意味する「渡来(とらい)」からなる用語です。(南蛮は、元々は古代中国で、南方の異民族に対する蔑称)

ちなみに、南蛮文化と言った場合、ポルトガルやスペインなどの宣教師・貿易商により伝えられた西洋文化を意味し、医学や天文学、芸術、飲食品、鉄砲製造等の諸技術などが伝えられ、日本に大きな影響を与えました。

<本用語の使用例>

・彼は、長崎で修業した時、南蛮渡来のカステラに出合った
・金平糖は16世紀半ば、ポルトガル人が持ち込んだ南蛮渡来のお菓子です
・オランダ商館長らが江戸へと通った道は、南蛮渡来の砂糖が通った道でもあった