深山幽谷
【読み方:しんざんゆうこく、分類:四字熟語】
深山幽谷は、奥深く静かな山や谷、人があまり行かないような奥深く静かな自然のことをいいます。これは、中国の道家思想書の「列子(黄帝)」が出典で、奥深い山を意味する「深山(しんざん)」と、奥深い静かな谷を意味する「幽谷(ゆうこく)」からなる用語で、 その昔、仙人が修行したと言われるような人里離れた山中の仙境を意味します。
一般に深山幽谷は、深く幽玄な趣を見せる山岳と渓谷の織り成す大自然のさまを称える言葉であり、日本においても、和歌や句に詠まれたり、絵画に描かれたりするなど芸術的感興を呼び起こすものとして捉えられることも多いです。なお、本用語と似たようなものに「深山窮谷」や「窮山通谷」、「窮山幽谷」などもあります。
<本用語の使用例>
・自然石を組み合わせた岩場と周囲の樹林との景観は、深山幽谷を思わせる
・当館所蔵の○○は、中央に世塵を離れ、深山幽谷で悠久の時を過ごす二人の唐人物を描いている