サイクロン式掃除機
【読み方:さいくろんしきそうじき、分類:掃除機】
サイクロン式掃除機(サイクロン掃除機)は、「サイクロン式クリーナー(サイクロンクリーナー)」とも呼ばれ、吸い込んだ空気を本体内部で旋回し、その遠心力でゴミと空気を分離して集塵する掃除機をいいます。これには、キャニスター型掃除機やショルダー型掃除機、スティック型クリーナー、ハンドクリーナーなどの形態があります。
一般にサイクロン式掃除機は、紙パックやフィルターでゴミを濾し取る必要がないため、多量のゴミを集塵した場合でも目詰まりが発生せず、吸引力が低下しないという特徴があります。また、紙パックやフィルターなどの消耗品の交換が必要ない一方で、集塵できるゴミの量が紙パック式よりも少なく、短期間でゴミを捨てる必要があります。
世界で最初のサイクロン式掃除機の製品は、1990年に英国人のジェームズ・ダイソン氏(James Dyson)が開発し、それが商業的に大きな成功を収めたことで、昨今では、家電各社で製造・販売されています(その中でもダイソン社の製品は世界的に有名)。
<サイクロン式掃除機の主なポイント>
・遠心力でゴミと空気を分離して集塵する仕組みを採用
・吸引力が高いまま維持でき、紙パック等のコストが不要
・本体内に高速の空気の渦を発生させる必要があり、利用時の運転音(騒音)が大きい
・フィルターの自動掃除機能が付いた製品であれば、メンテナンスの手間は少なくて済む
ちなみに、サイクロンとは、1886年に米国のモース氏(M.O.Morse)によって発明された粉体分離方式を指す言葉で、その原理はコーン状の筒の中で空気を回転させ、遠心力によって空気と粉体を分離するものです。