取らぬ狸の皮算用/捕らぬ狸の皮算用
【読み方:とらぬたぬきのかわざんよう、分類:諺】
取らぬ狸の皮算用は、「捕らぬ狸の皮算用」や「獲らぬ狸の皮算用」とも表記され、物事がまだ実現しないうちから、それを当てにして、あれこれ計画を立てたり、あれこれ期待したりすることをいいます。これは、人を化かすと言われる狸(タヌキ)を用いることで、まだ実現していないことを当てにして計算する愚かさを強調する諺(ことわざ)となっており、また「算用」とは金銭の額や物の数量を計算すること(勘定)を意味します。
一般に本諺は、その昔、タヌキの皮が冬の防寒着として高く売られていた頃、まだタヌキを捕らえていないうちから、タヌキが手に入るものと勝手に決め付け、タヌキの皮がどれくらい取れて、それがいくらで売れるかという「架空の儲けを計算すること」に由来するそうです。
なお、これと似たようなものとして、「儲けぬ前の胸算用」や「生まれぬ前の襁褓定め」、「海も見えぬに船用意」、「飛ぶ鳥の献立」などもあります。