不可抗力
【読み方:ふかこうりょく、分類:四字熟語】
不可抗力は、天災地変など人間の力ではどうすることもできないことをいいます。これは、法律上では、外部から発生した事実で、普通に要求される注意や予防方法を講じても、なお損害を防止できないものと定義され、この場合は、債務不履行や不法行為の責任を免れるとされます。具体的には、(1)地震、洪水、火災、嵐その他の天災、自然の災害、(2)戦争、侵略、封鎖、その他の敵による武力行為、(3)革命、反乱、騒乱、(4)ストライキ、(5)接収、徴発、禁止、規制などの政府の行為、(6)伝染病などが挙げられます。
なお、商取引の契約書においては、契約当事者の合理的な支配を超えた事象が発生し、債務の履行ができない、または債務の履行が遅延した場合に、債務者が債務不履行責任や履行遅滞責任を負わない旨などを定める「不可抗力条項(Force Majeure)」が設けられることが多いです。
<本用語の使用例>
・原発事故は、どこまでが震災による不可抗力だったのか
・今回の社長交代は健康問題という不可抗力なので、基本的な経営路線は変わらないだろう
・超低空飛行の理由を、異常高温の熱気流が原因の不可抗力で浮力が落ちたためと説明した