備えあれば憂いなし/備えあれば患いなし

【読み方:そなえあればうれいなし、分類:故事】

備えあれば憂いなしは、「備えあれば患いなし」とも表記され、万一に備えて、普段から予め準備をしておけば、何か事が起こっても少しも心配事(不安)がないことをいいます。これは、中国の五経の一つで、尭・舜から周までの政論・政教を集めたものである「書経(説命中)」において、「これ事を事とする乃ち其れ備え有り、備えあれば患い無し(殷の宰相・傳説の言葉)」とあるに由来するものです。

一般に本用語は、災害・事故・病気・ケガ・天候などの非常時や想定外の事態に備える場合の慣用句としてよく使われ、また似たようなものとして、「事を事とすればすなわちそれ備えあり」や「念には念を入れよ」、「転ばぬ先の杖」、「濡れぬ先の傘」、「用心に怪我なし」、「予防は治療に勝る」などもあります。一方で、その対義語には、「渇に臨みて井を穿つ」や「泥棒を捕らえて縄を綯う」などがあります。