奈落の底

【読み方：ならくのそこ、分類：概念】

奈落の底は、人生の境遇において、抜け出すことのできないどうにもならない状態（困難な立場や身の上）のことをいいます。これは、「奈落」と「底」が組み合わさった用語で、例えば、「奈落の底へ突き落とされる」や「奈落の底から再起する」、「奈落の底からはいあがる」などの言い回しで使われることが多いです。

一般に「奈落」とは、サンスクリット語の「naraka」の音写「奈落迦」が転訛した語で、本来は仏教語で"地獄"や"地獄に落ちること"を意味し、それが転じて、物事の最後の所やどん底（行きつく果て、これ以上はない酷い境遇）を意味するようになりました。また、その他には、劇場の舞台と花道の床下という意味もあります。

なお、「奈落の底」と似た感じの用語に、「地獄の底」や「どん底」、「絶望の淵」、「底なし沼」などもあります。