ゴールデンラズベリー賞/ラジー賞
【読み方:ごーるでんらずべりーしょう、分類:映画】
ゴールデンラズベリー賞(Golden Raspberry Award)は、正式には「ラジー賞(Razzie Award)」と呼ばれ、アメリカ合衆国(米国)のゴールデンラズベリー賞財団が毎年(年に一回)、その年で最低の映画・監督・俳優などを選んで授与する映画賞のことをいいます。これは、ハリウッドで映画の制作・宣伝・広告などを行っていたジョン・ウィルソンが考案し、1981年に創設されたもので、毎年アカデミー賞の行方で盛り上がっている授賞式前夜に、冗談半分に授与する映画賞(ジョーク賞)として知られています。また、主要部門については毎年変わりませんが、その年だけの部門が設けられることもあるのも本賞の特徴となっています。
創設された初期は、典型的なB級映画などが各部門で受賞を独占することが多かったですが、近年では、前評判と実際の出来のギャップが著しい大作や、輝かしい実績があるにも関わらず、どうしようもない役柄を演じてしまった俳優などが受賞することもあります。また、本賞は、ゴールデンラズベリー賞財団の会員(評論家やジャーナリストなど)による投票で受賞作品を決定しますが、その選考にあたっては、一般の映画ファンが小額の会費を払うだけで投票権を有することもできます。ちなみに、受賞者には、8mmフィルム缶の上に金色のラズベリーをかたどった手製のチープなトロフィーが授与されますが、シニカルな賞のため受け取りに来る人は滅多にいません(過去にハル・ベリーやサンドラ・ブロックらが授賞式に来た)。
なお、賞の正式名称の「Razzie Award」については、「あざ笑う、やじる」の意の「razz」をもとに命名され、また別称の「Golden Raspberry Award」については、「Raspberry(ラズベリー)」の実を模したトロフィーのデザインから命名されたそうです。
<米国のエンタメ関連の権威ある賞>
・アカデミー賞・・・映画の賞
・エミー賞・・・テレビの賞
・トニー賞・・・演劇及びミュージカルの賞
・グラミー賞・・・音楽の賞