仏前式
【読み方:ぶつぜんしき、分類:結婚】
仏前式は、「仏前結婚式」の略で、仏様の前で行う、挙式スタイルをいいます。これは、一度結婚すると来世でも縁が結ばれるという仏教の教えに基づいて、二人の結婚を前世からの「縁」と捉え、その出会いを仏様とご先祖様に感謝し、現世と来世での契りを誓うというもので、通常、先祖代々の菩提寺等や自宅の仏前に僧侶を招いて行われます。
一般に仏前式の流れは、宗派によって異なる場合もありますが、仏前に供えられていた念珠(数珠)を寺院からの結婚祝いとして、白房の数珠を新郎へ、赤房の数珠を新婦へ、僧侶が授ける「念珠授与」という儀式は必須となっています。また、儀式の時にお経が読まれたり、焼香をするのが大きな特徴となっています。(衣裳は白無垢に限らず、ウエディングドレスなどの洋装でもOK。指輪の交換も可能)
なお、挙式の中で仏前式は、世間的にはマイナーで、仏教との縁の深い家系で親族のみで結婚式をする場合や、祖父母や父母など亡き家族に見守ってほしい場合などに行われます。
<本用語の使用例>
・寺にとって、門徒では初めての仏前式となった
・西本願寺の阿弥陀堂(国宝)で、仏前結婚式が開かれた
・二人は地元の寺で仏前結婚式を挙げ、集まった人たちは「御祝」を歌うなどして歓迎した