不同沈下/不等沈下

【読み方:ふどうちんか、分類:基礎】

不同沈下(不等沈下)は、建物の基礎の地盤への沈下量が一様でないことをいいます。これは、地盤の状態や基礎の耐力不足などを原因とし、建物の荷重や外力の作用によって、場所によりむらがある沈み方で地盤下に沈下する現象を指します。通常、その原因となる地盤面については、地盤固めが不均一であったり、盛土や埋立地の締め固めが不十分であったり、軟弱基盤に対して十分な地盤補強工事を行っていなかったり、また地中の土塊や有機物の腐食で空洞ができていたりするなどの根本的な問題があります。

一般に不同沈下が起ると、沈下する深さや移動する幅が場所によって異なるため、上にある建物が水平を保てずに傾いたり、ねじれたりして損傷を受けたりするなどの深刻な被害が発生します(最悪の場合は倒壊の危険性もあり)。これに対処するには、事前に地盤調査をしっかりと行い、地盤改良が必要な場合は適切な改良工事を実施し、また適切な基礎をミスなく施行されることがポイントになります。ちなみに、戸建て(住宅)の新築では、住宅の瑕疵が判明して補修等を行った時に保険金が支払われる「住宅瑕疵担保責任保険」で、不同沈下もカバーしています(家を建てる時は、本保険を提供する業者の方が安心)。