石に立つ矢
【読み方:いしにたつや、分類:故事】
石に立つ矢は、一念を込めてやれば、どんな事でも可能であるという喩えをいいます。これは、その昔、前漢の将軍であった李広が虎だと勘違いし、見誤って大石に弓を射ったところ、立つはずのない矢が石に突き刺さったという、中国の古代説話集の「韓詩外伝」の楚の熊渠子(ゆうきよし)の話や、中国の歴史書の「史記」の李広伝に由来します。
一般に本故事(石に立つ矢)は、心をこめて事にあたれば、どんな困難な事でも成就することを示唆しており、また似たようなものとして、「一念岩をも通す」や「一念天に通ず」、「思う念力岩を通す」、「点滴石を穿つ」、「志ある者は事ついに成る」などもあります。