為せば成る、為さねば成らぬ何事も

【読み方:なせばなるなさねばならぬなにごとも、分類:故事】

為せば成る、為さねば成らぬ何事もは、「成せば成る、成さねば成らぬ何事も」とも表記され、出来そうもないことでも、その気になってやり通せば、何とか出来ることをいいます。

これは、江戸時代の後期に、名君として知られた出羽国・米沢藩主の上杉鷹山(上杉治憲、1751年-1822年)が次期藩主に「生せは生る、成さねは生らぬ何事も。生らぬは人の生さぬ生けり」という歌を教訓として詠み与えたことに由来するものです。また、この歌は、元々は戦国時代の武将(戦国大名)として名を馳せた武田信玄(1521年-1573年)の名言である「為せば成る、為さねば成らぬ成る業を、成らぬと捨つる人のはかなき」を模範にしたものだそうです。

一般に本故事は、どんな事でも強い意志を持ってやり抜けば、必ず成就することを述べたものであり、「やる気の大切さ」と「目標達成の真髄」を後世に伝える非常に奥深いものとなっています。なお、これと似たようなものには、「蟻の思いも天に届く」、「一念岩をも通す」、「志ある者は事ついに成る」、「精神一到何事か成らざらん」、「成す者は常に成り、行う者は常に至る」などもあります。