疑心暗鬼
【読み方:ぎしんあんき、分類:四字熟語】
疑心暗鬼は、「疑心闇鬼」とも表記され、疑う心が強くなると、何でもないことが恐ろしく感じられたり、疑わしく思えたりすることをいいます。これは、諺の「疑心暗鬼を生ず」の略で、疑いの心を意味する「疑心(ぎしん)」と、暗がりの中に見える鬼の意から、妄想で引き起こされる恐れや疑いを意味する「暗鬼(あんき)」から構成される用語となっています。
その語源については、中国の道家思想書の「列子」の中で、ある男が鉞(まさかり)を失くした話の注釈に本用語(疑心暗鬼)を用いた喩えが見られ、そこから疑いの心を持っていると、暗闇の中にいるはずのない鬼の姿が見えたりするという意になり、それが転じて、今日の意味(疑いの深さからあらぬ妄想にとらわれる喩え)となりました。
<本用語の使用例>
・景気や雇用の回復については、まだまだ疑心暗鬼との見方もある
・謎の男をめぐって人々が疑心暗鬼に陥っていく様子を描いた作品だ
・円陣を組むと「何をしてくるのか」と、相手チームを疑心暗鬼にさせる効果はある