アドリブ

【読み方:あどりぶ、分類:概念】

アドリブは、"思うままに"や"自由に"を意味するラテン語の「ad libitum(アド・リビトゥム)」の略で、台本(脚本)や楽譜などにない、即興の台詞演技(芝居)、演奏などをいいます。これは、演劇や放送などでは、出演者が脚本にない台詞や芝居を、その場の状況やインスピレーションに応じて即興的に挟む(行う)ことやその台詞のことをいいます。また、音楽のジャズでは、「improvise(インプロバイズ)」と同じ意味で使い、演奏者が一定のコード進行やテーマに基づいて、即興的に演奏をつくり出すことをいいます。

なお、台本の文学的価値を重んじる傾向のある現代劇や、様式の固定した伝統演劇などでは、アドリブは舞台を損なうものとみなされ、あまり入り込む余地はありませんが、一方で身近なドラマや映画などでは、役者のセンスで適宜取り入れられています。

<本用語の使用例>

・コント仕込みのアドリブを交え、何度も観客の爆笑を誘った
・台本をあまり気にしなくてよかったので、半分ぐらいアドリブで言いたいことを言えた
・ジャズは、譜面に残せないリズムとアドリブが神髄の音楽スタイルで瞬く間に世界中に広まった