ロカルノ国際映画祭

【読み方:ろかるのこくさいえいがさい、分類:映画】

ロカルノ国際映画祭(Festival internazionale del film Locarno)は、スイス南部のティチーノ州のロカルノで、毎年8月に開催される映画祭をいいます。これは、国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認の国際映画祭で、1946年から開催されており、期間中は市街各所の会場に分かれ、多くの映画やショートフィルムが上映され、中でも約8000人を収容するピアッツァ・グランデ(Piazza Grande:大広場)での野外上映が名物となっています。

その雰囲気は、山々に囲まれたマッジョーレ湖を擁したリゾート地であるため、大都市で開催される映画祭とは異なる独特の雰囲気があります。ちなみに、ロカルノは、スイスの中でイタリア語圏に属し、歴史的な建物が並ぶ「ピアッツァ・グランデ」や中世の教会、細い路地が残る旧市街、クリーム色の聖堂が印象的な「マドンナ・デル・サッソ」、博物館になっている「ヴィスコンティ城」など、観光面でも見どころが豊富となっています。

現在、ロカルノ国際映画祭は、カンヌ国際映画祭ベネチア国際映画祭の間にあたる時期(8月)に開催され、長年、アート性の高い小作品や若手の作品などを意欲的に取り上げてきたことから、世界的に高い評価を得ています。また、日本映画についても、インターナショナル・コンペティション部門に出品されることが多く、これまでに最高賞(グランプリ)の「金豹賞」や準グランプリの「審査員特別賞」を何度か受賞しています。