ベルリン国際映画祭／ベルリナーレ

【読み方：べるりんこくさいえいがさい、分類：映画】

ベルリン国際映画祭は、「ベルリナーレ（Berlinale）」とも呼ばれ、ドイツの首都・ベルリンで、毎年2月に開催される映画祭をいいます。これは、カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並ぶ、世界三大映画祭の一つで、コンペティション部門、フォーラム部門、パノラマ部門、レトルスペクティブ部門、青少年映画部門、ドイツ映画部門の六つの公式部門があります。また、三大映画祭の中で、唯一大都市で開催されることから、来場者数の多さは世界屈指となっています。

その歴史は、1951年に映画史家のアルフレッド・バウアーをディレクターに開催されたのが始まりで、当時、冷戦下で東側の中にある西ベルリンで、西側の芸術文化をアピールしたいという政治的意図があったとされます。また、1955年に国際映画製作者連盟（FIAPF）に公式に認められて以降、国際的な映画人と知識人からなる審査委員会が賞を選出するようになりました。

一般にベルリン国際映画祭は、他の映画祭と比べると、社会派の作品が集まる傾向があり、また近年では新人監督の発掘にも力を注いでいます。ちなみに、日本映画においては、1963年に今井正監督の「武士道残酷物語」、2002年に宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」が最優秀賞であるゴールデンベアー賞（金熊賞）を授与されています（その他にも受賞は結構多い）。

＜主な公式な賞＞

・金熊賞（世界中から優れた映画作品が集められた中での最優秀賞）
・銀熊賞（グランプリ、監督、男優、女優、脚本、音楽、芸術貢献）
・アルフレート・バウアー賞
・初監督作品賞
・短編部門賞　他