ヴェネツィア国際映画祭
【読み方:ヴぇねつぃあこくさいえいがさい、分類:映画】
ヴェネツィア国際映画祭(Mostra Internazionale d'Arte Cinematografica)は、「ヴェネチア国際映画祭」や「ベネチア国際映画祭」、「ヴェニス国際映画祭」とも表記され、イタリア北東部の都市・ヴェネツィア(リド島)で、毎年8月末から9月初旬に開催される映画祭をいいます。これは、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ、世界三大映画祭の一つで、また世界最古の歴史を持ち、毎年、世界各国からコンペティション作品や招待作品が集まり、100本近くの作品が上映されます。
その歴史(始まり)は、1932年に現代美術展のヴェネツィア・ビエンナーレの一部門として始まった「ヴェネツィア映画芸術国際展」で、1940年から1945年は「ムッソリーニ賞」が設定されるなどしたため、その期間は正式な国際映画祭としては認められていません(大戦後の1946年も認められず)。また、長い間、映画賞や開催などを巡って何度も混乱した時期がありましたが、1980年になり、ようやくコンペティション部門と金獅子賞が復活し、翌1981年には、混乱していた開催回数も「38回」と正式に定められ、以降は体制も整い、徐々に活況を取り戻していき、今日の世界的地位(威光)を築きました。
現在、ヴェネツィア国際映画祭は、チケットを購入すれば一般客も入場可能となっており、また審査員に多くの監督など映画関係者を加えている点も一つの特色となっています。ちなみに、日本映画においては、第12回(1951年)に黒澤明監督の「羅生門」が金獅子賞、第19回(1958年)に稲垣浩監督の「無法松の一生」が金獅子賞、第54回(1997年)に北野武監督の「HANA-BI」が金獅子賞、第62回(2005年)に宮崎駿監督が栄誉金獅子賞を受賞しています。
<主な公式な賞>
・金獅子賞(最高賞-作品)
・銀獅子賞(監督賞)
・ヴォルピ杯(男優賞、女優賞)
・マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)
・オゼッラ賞(脚本賞、技術貢献賞)
・審査員特別賞 他