葛餅
【読み方:くずもち、分類:和菓子】
葛餅(くずもち)は、クズ(マメ科の蔓性の多年草)の根から精製したでんぷんである葛粉から作られる和菓子をいいます。これは、葛粉を水で練って煮た後、箱(容器)に流し込み、冷やして固めたもので、通常、三角形や四角形などに切って、糖蜜(黒蜜)やきな粉などをかけて食べます。
一般に関東の葛餅は、色が透明や半透明の板状で、プルリとした独特の食感があります。また、関西の一部地域では、透明な生地に餡(あん)を包んだもの(全国的には「水(葛)饅頭」と呼ばれもの)を指すことがあります。
なお、関東の葛餅(くずもち)については、江戸時代の後期に入り、小麦粉を発酵させたものから作られる菓子も「久寿餅(くずもち)」と呼ばれるようになりました。これは、小麦粉から精製したデンプンを乳酸菌で発酵させたものなので、独特の風味があります(食べ方は基本的に同じ)。
ちなみに、関東の久寿餅は、川崎大師(神奈川県川崎市)や池上本門寺(東京都大田区)、亀戸天神社(東京都江東区)などの名物となっています。