蕨餅(わらび餅)

【読み方:わらびもち、分類:和菓子】

蕨餅(わらび餅)は、ワラビ(蕨)の根茎から取れるデンプンであるワラビ粉(蕨粉)に水と砂糖を加えて練り、型(容器)に流し込んで、冷やして固めた和菓子をいいます。

本来は、その名称からワラビ粉を材料に製造されるものですが、現在は、手間のかかるワラビ粉の製造者が非常に少なくなったため、身近で市販される商品は、サツマイモ・タピオカ等のデンプンや葛粉などを材料にして製造されるものがほとんどです。そのため、本来のワラビ粉で作られる「わらび餅」は、希少な高級品となっています。

わらび餅

一般に本来のワラビ粉だけで作られる「わらび餅」は、茶色がかったものであるのに対して、ワラビ粉以外で作られる「わらび餅」は、無色透明であるものが多いです。また、食べ方については、葛餅と同様、きな粉や黒蜜をかけて食べます。

ちなみに、わらび餅の異称を「岡大夫」と言い、これは醍醐天皇が好み、大夫(五位)の位を授けたという言い伝えに由来するそうです。