切磋琢磨

【読み方:せっさたくま、分類:四字熟語】

切磋琢磨は、「切瑳琢磨」とも表記され、学問をし、徳を修めるために、努力に努力を重ねることや、仲間同士で励まし合い競い合って向上する(互いに探究し、研鑽し合う)ことをいいます。これは、学問に励み徳義を磨くことや努力を重ねることを意味する「切磋(せっさ)」と、学問・技芸・精神などを向上させることを意味する「琢磨(たくま)」からなる用語です。

その語源は、中国の最古の詩篇である「詩経(しきょう)」の「衛風(えいふう)・淇奥(きいく)」が出典で、「切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如く」と、細工師の技工や完成した細工品に喩えて衛の武公を称えたことに由来します。その後、本用語(切磋琢磨)は学問や道徳を極め、向上することを意味するようになり、今日でも幅広く使われています。ちなみに、「切」は骨・角・象牙を切ること、「磋」はそれらを研ぐこと、「琢」は玉や石を打ち叩くこと、「磨」は磨くことを意味します。

<本用語の使用例>

・体育会の学生は、日頃から目標に向かってストイックに切磋琢磨している
・国産自動車メーカーは、熾烈な開発競争の中で切磋琢磨し、互いの技術を高めていった
・間違いがあれば他の研究者が指摘し、互いに切磋琢磨して正解に近づいていくというのが学問の世界だ