カフェオレ・カフェラテ・カフェモカ・カフェマキアート・カプチーノの違い
コーヒーは、まだアナログ全盛期であった昭和時代までは、一部のコーヒー通を除けば、さほどこだわりはありませんでした。今のように老若男女を問わず、多くの方がコーヒーを楽しむようになったのは、平成時代(1990年代)になって、外資系のスターバックス(Starbucks)やタリーズコーヒー(Tully's Coffee)などが登場し、国内外のコーヒーチェーンが普及してからです。
一般にコーヒーは、ブラックで飲むか、ミルク(牛乳)入りで飲むか、人それぞれですが、昨今では、ブレンドやアメリカン、エスプレッソ、カプチーノ、カフェオレ、カフェラテ、カフェモカ、カフェマキアートなど、実にバラエティに富んでいます。ここでは、意外と知っているようでいて知らない「ミルク入りのコーヒーの違い」について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
カフェオレについて
カフェオレ(カフェ・オ・レ)は、フランス語の「cafe au lait」に由来し、酸味が多く苦みが少ない浅煎り豆をドリップ抽出した濃いめのコーヒーに、普通に温めたミルクを加えたものをいいます。これは、フランスで好まれるコーヒーの飲み方の一つで、コーヒーとミルクの割合はほぼ半分ずつの5:5にすることが多いです。
カフェラテについて
カフェラテ(カフェ・ラテ)は、イタリア語の「caffe latte」に由来し、酸味が少なく苦みが多い深煎り豆をエスプレッソ抽出したコーヒー(エスプレッソ)に、スチームミルク(蒸気で温めたミルク)を加えたものをいいます。これは、スターバックスやドトールなどでは、スチームミルク(蒸気で温めたミルク)とフォームミルク(蒸気で泡立てたミルク)を加えたものをアメリカ式で「カフェラテ」と呼んでいますが、このタイプは本場のイタリアでは「カプチーノ」と呼ばれます。
カフェモカについて
カフェモカ(カフェ・モカ)は、造語の「caffe mocha」に由来し、酸味が少なく苦みが多い深煎り豆をエスプレッソ抽出したコーヒー(エスプレッソ)に、スチームミルク(蒸気で温めたミルク)とチョコレートシロップを加えたものをいいます。これは、アメリカ生まれの飲み物ですが、イタリア風を意識し、コーヒーにはエスプレッソを使っており、またホットでもアイスでも提供され、甘くマイルドな飲み口となっています。
カフェマキアートについて
カフェマキアート(カフェ・マキアート)は、イタリア語の「caffe macchiato」に由来し、酸味が少なく苦みが多い深煎り豆をエスプレッソ抽出したコーヒー(エスプレッソ)に、少量のフォームミルク(蒸気で泡立てたミルク)を加えたものをいいます。これは、エスプレッソに注いだミルクの跡が染みの様に見えることから名づけられたもので、本来はスプーン一杯程度のミルクを落としたものですが、店によって結構ばらつきがあります。
カプチーノについて
カプチーノは、イタリア語の「cappuccino」に由来し、酸味が少なく苦みが多い深煎り豆をエスプレッソ抽出したコーヒー(エスプレッソ)に、スチームミルク(蒸気で温めたミルク)とフォームミルク(蒸気で泡立てたミルク)を加えたものをいいます。これは、イタリアで好まれるコーヒーの飲み方の一つで、好みによってシナモンやココアパウダーなどで風味付けします。
カフェオレとカフェラテとカプチーノの違い
カフェオレとカフェラテとカプチーノの三つは、どれも似た感じのミルク(牛乳)入りのコーヒですが、以下のような違いがあります。なお、配合量については、お店や国などにより違いがあり、下記は一例です。
●カフェオレ
浅煎り豆をドリップ抽出した濃いめのコーヒーに、普通に温めたミルクを加えたもので、ミルクの泡はない(コーヒー:ミルク=5:5)。
●カフェラテ
深煎り豆をエスプレッソ抽出したコーヒー(エスプレッソ)に、スチームミルク(蒸気で温めたミルク)を加えたもので、ミルクの泡はほとんどない(コーヒー:ミルク=2:8)。
●カプチーノ
深煎り豆をエスプレッソ抽出したコーヒー(エスプレッソ)に、スチームミルク(蒸気で温めたミルク)とフォームミルク(蒸気で泡立てたミルク)を加えたもので、ミルクの泡が多い(コーヒー:ミルク:泡=1:1:1)。また、カフェラテと比べると、ミルクの成分が少なく、ビターな味わい。
ミルク入りのコーヒーの違いについて
現在、コーヒーショップにおいて、ミルク(牛乳)入りのコーヒーには様々な種類がありますが、簡単に違いをまとめると以下のようになります。
●コーヒーの違い
・普通のコーヒー:浅煎り豆をドリップ抽出
・エスプレッソ:深煎り豆をエスプレッソ抽出
●ミルクの違い
・普通に温めたミルク:ただ熱(火等)で温めたミルク
・スチームミルク:蒸気で温めたミルク
・フォームミルク:蒸気で泡立てたミルク
※牛乳を蒸気で泡立てることで、下層にスチームミルク、上層にフォームミルクを作ることができる。
●ミルク入りのコーヒーの違い
・カフェオレ:普通のコーヒー+普通に温めたミルク
・カフェラテ:エスプレッソ+スチームミルク
・カフェモカ:エスプレッソ+スチームミルク+チョコレートシロップ
・カフェマキアート:エスプレッソ+少量のフォームミルク
・カプチーノ:エスプレッソ+スチームミルク+フォームミルク