核酸医薬品

【読み方:かくさんいやくひん、分類:医薬品】

核酸医薬品は、DNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)を構成する四種類の物質を組み合わせて作る医薬品をいいます。

DNAやRNAの働きを利用して病気を引き起こす遺伝子やタンパク質に直接作用するタイプの医薬品で、昨今、医薬品業界において、化学合成した従来型の「低分子医薬品」、体内に入った病原体等の異物を攻撃・排除する抗体を主成分とする「抗体医薬品」に続く、第三世代の医薬品として注目されています。

※抗体医薬品との違いの一つに合成が可能ということがある。

一般に核酸医薬品は、投与面で副作用が少なく、また遺伝子の発現に直接作用することにより、これまで治療が難しかった病気の治療が可能になると期待されています。その一方で、そのままだと体内の消化酵素などによって直ぐに分解されてしまうため、ドラックデリバリー技術(DDS)が重要(カギ)となります。

現在、臨床開発が進められているDDSは、患部への直接投与によるものが多いですが、今後は新しい技術の開発により、静脈内投与や経口投与など投与方法の選択肢が増え、その適用分野が大きく広がると予想されています。