バイオ医薬品
【読み方:ばいおいやくひん、分類:医薬品】
バイオ医薬品(Biotech-discovery Based Drugs)は、遺伝子組み換えや細胞融合、クローニングなどのバイオテクノロジーを活用した医薬品の総称をいいます。
その種類には、遺伝子組み換え技術による「たんぱく質性医薬品」、遺伝子治療に用いる「遺伝子組み換えウイルス」、培養皮膚等の「細胞性治療薬」、DNAやRNAの断片そのものを用いる「核酸性医薬品」などがあり、1970年代に遺伝子組換え技術の実用化後、欧米を中心に急速に発展し、1982年に開発された「ヒトインシュリン」が第一号です(日本での承認は1985年)。
一般にバイオ医薬品の第一世代には、インターフェロンや成長ホルモンなど、元々人体にある有用な微量因子やホルモンを相次ぎ薬剤として開発されたものがあります。また、現在の第二世代は、特定の人体中分子と結合して、ガン治療や免疫反応のコントロール等の効果を発揮する抗体医薬品などがあり、ガンや心筋梗塞など治りにくい病気の治療につながると期待され、副作用も比較的少ないのが特徴となっています。
そして、将来的には、ゲノム解析(遺伝子の役割分析)と結び付くことで、さらに精度の高いバイオ医薬品の実現に向けて、国際競争のもと研究開発が活発に進められています。