抗体医薬品
【読み方:こうたいいやくひん、分類:医薬品】
抗体医薬品は、バイオ医薬品の中で人間の免疫機能を活用した薬剤で、特定の細胞や組織にだけ効果がある抗体を利用した医薬品をいいます。
ヒトや動物から取り出した抗体の遺伝子を組み換えるなどして改良・生成したもので、通常、注射などで体内に入れて病気の治療が行われます。その仕組みは、病気を引き起こす異物が体内に入った際に、タンパク質の一種(抗体)が異物(抗原)を排除(破壊)する「抗原抗体反応」を利用しています。
現在、抗体医薬品は、関越リウマチといった免疫系の病気や、各種のがんの治療薬として、研究開発や製品化が急速に進んでいます。また、特定の抗原を狙う免疫の仕組みを活かしているため、従来の化学合成した薬に比べて副作用が少ないという利点があります。
例えば、がんの治療の場合、がん細胞などの表面に出ている異物であること示す目印(抗原タンパク質)をピンポイントで狙い撃ちするため、治療効果と副作用の軽減が期待できるそうです。