バウムクーヘン(バームクーヘン)
【独語:Baumkuchen、分類:洋菓子/ドイツ】
バウムクーヘン(バームクーヘン)は、中心に円筒状の穴があり、断面に樹木の年輪のような同心円状の模様が浮き出たドイツ発祥の洋菓子(焼き菓子)をいいます。これは、ドイツ語で「木の菓子」を意味し、紀元前のオベリアスという木の棒にパン生地を巻きつけて焼いたものが原型とされます。
一般にバウムクーヘンは、製法が特殊なため、普通のオーブンでは作れず、バウムクーヘン専用のオーブンが利用されます。このオーブンは、生地を巻きつけるための芯と、芯を自動的に回転させる装置が上部にあり、下部に生地を焼き上げるバーナーが据え付けられており、開放型で直火で生地を焼き上げます。
具体的には、卵やバター、砂糖、小麦粉、コーンスターチなどを混ぜ合わせた生地を、太い棒に薄く塗りつけて回転させながら焼くことを繰り返し、層状に作っていきます。
現在、バウムクーヘンは、日本において、人気の洋菓子の一つとなっており、本場のドイツでの人気を上回るほどとも言われています。また、洋菓子の中でも、日持ちがすることから、身近な贈り物や結婚式の引き出物などとしても好まれています。
ちなみに、1919年3月4日、広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)で開かれたドイツ捕虜製作品展覧会において、ドイツの菓子職人カール・ユーハイム氏が自慢のバウムクーヘンを出品し、これが日本で初めて焼かれたバウムクーヘンとなり、それを記念して、日本記念日協会により3月4日は「バウムクーヘンの日」として認定されました。