十二運

【読み方:じゅうにうん、分類:四柱推命

十二運は、中国の占術全般で広く使用されているもので、五行または十干十二支によって、その強さを変化させることの指標をいい、日干から見た十二支(地支)の強弱を表したものをいいます。

これは、四柱推命においては、「地支星」とも呼ばれ、運勢エネルギーを表わすもので、性格の傾向や宿命について占うのに適しているとされています。具体的には、胎(たい)、養(よう)、長生(ちょうせい)、沐浴(もくよく)、冠帯(かんたい)、建禄(けんろく)、帝旺(ていおう)、衰(すい)、病(びょう)、死(し)、墓(ぼ)、絶(ぜつ)の12種類があり、運勢の強弱や盛衰を人間の成長過程(一生)に例えています。

一般に十二運は、それ自体の意味や象意、またどの柱にあるかによる六親的な意味や人生における意味もありますが、常にある変通星天干星)の下に付くので、下に付く十二運によって変通星の強さや働きが変わってきます。

<四柱推命とは>

中国由来の代表的な占術の一つで、生まれた年・月・日・時の四本の柱を基に、その人の運命を占うものをいう。その手法は、生年月日時を基に、十干十二支干支)の八字を四柱の柱(年柱、月柱、日柱、時柱)に配して「命式」を作り、その命式から個人の人生の吉凶や禍福、成敗、貴賎、貧富などを推し量る。

<四柱推命の十二運>

●胎(たい)

中庸運を表わし、その象意は、新規、誕生、迷い、家庭、愛嬌、自由、独立、好奇心、研究など。人の一生から見た場合、「母の胎内に生命が宿っている時期」を表わし、また基本的な意味として「養子・甘え・スネをかじられる」などがある。

●養(よう)

中庸運を表わし、その象意は、相続、頑固、世話、養子、義理、嫉妬、用意周到、堅実など。人の一生から見た場合、「この世に生まれ出て、親に養育されている時期」を表わし、また基本的な意味として「養子・色情・人の面倒を見る」などがある。

●長生(ちょうせい)

吉運・旺相運を表わし、その象意は、活動、天真、補佐、福徳、保護、狡猾、発達、温和など。人の一生から見た場合、「親の保護を受けながら順調に成長している時期」を表わし、また基本的な意味として「温和発展・長者の風」などがある。別名に「生」がある。

●沐浴(もくよく)

荒れる運を表わし、その象意は、栄華、社交、享楽、淫乱、魅力、迷い、変動、片意地など。人の一生から見た場合、「成長に伴って反抗期があったり、また社会に出て苦労し、荒波を通過したりする時期」を表わし、また基本的な意味として「物事が定まらない・色情・酒色・肉親の生死別・曖昧」などがある。別名に「敗」「敗神」「敗地」などがある。

●冠帯(かんたい)

旺相運を表わし、その象意は、自立、自信、興業、知恵、世話、自惚れ、外見、慈悲など。人の一生から見た場合、「苦労の末に評価されるようになり、社会的な地位や名誉を得る時期」を表わし、また基本的な意味として「智徳・人気・地位名誉・強気・宗教性」などがある。別名に「立」がある。

●建禄(けんろく)

旺相運を表わし、その象意は、楽観、福禄、給料、企画、再興、地位、積極、高潔など。人の一生から見た場合、「財を得て一国一城の主とし、家庭を得て安定している時期」を表わし、また基本的な意味として「成財・独立・頭領運・才量」などがある。別名に「臨官」がある。

●帝旺(ていおう)

旺相運を表わし、その象意は、孤高、強がり、短気、傲慢、旺盛、浪費、一流、勇猛など。人の一生から見た場合、「トップに昇り詰めた状態で、後は下り坂に向かう兆しのある時期」を表わし、また基本的な意味として「勝ち気・浪費・頭領運・強過ぎて凶・養子」などがある。別名に「旺」がある。

●衰(すい)

衰運を表わし、その象意は、衰退、消極、遠慮、忠実、淡白、安全、保守、浮沈など。人の一生から見た場合、「人生のピークが過ぎ、加齢と共に衰えが出てきている時期」を表わし、また基本的な意味として「消極的・控え目・内向・淡白・学者・技術者」などがある。

●病(びょう)

衰運を表わし、その象意は、理想、病気、神経質、冷静、虚弱、縁薄い、親切、節介など。人の一生から見た場合、「衰えと共に病気を患う時期」を表わし、また基本的な意味として「病気・敏感・芸能」などがある。

●死(し)

休囚運を表わし、その象意は、不変、謙遜、弱気、死、絶家、現状維持、短気、取越苦労など。人の一生から見た場合、「病気が進行し、やがて死が訪れる時期」を表わし、また基本的な意味として「淡白・一徹・短気」などがある。

●墓(ぼ)

休囚運を表わし、その象意は、墓、先祖、蓄え、相続、収集、芸術、孤独、固守、苦労など。人の一生から見た場合、「死んでお墓に入る時期」を表わし、また基本的な意味として「理財・陰気な一面・墓守・宗教性」などがある。別名に「墓庫」がある。

●絶(ぜつ)

休囚運を表わし、その象意は、断絶、独立、融通、無定見、衝動、客観、大衆、変化など。人の一生から見た場合、「肉体が死滅し絶無になった状態を示すが、それで終わりになった訳ではなく、次の転生への芽が出始める時期」を表わし、また基本的な意味として「極盛転落・軽率・お人好し・短気」などがある。