ミルフィーユ

【読み方:みるふぃーゆ、分類:洋菓子/フランス】

ミルフィーユ(Mille-feuille)は、フランス発祥の菓子の一つで、薄いパイを重ね、クリームやフルーツなどを挟んだものをいいます。また、クリームには、カスタードクリームや生クリーム、バタークリームなどが使われることが多いです。

現在、世界の中で、歴史のある洋菓子の一つで、形状や製法も様々なものがありますが、今日では、3枚のフイユタージュ(パイ生地)にクリームを挟み、表面に粉糖がまぶされたもの、あるいはフォンダン(滑らかなクリーム状をした砂糖衣の一種)をかけらたものが基本とされています。

なお、フイユタージュは、四角く広げた小麦粉の生地に平らにしたバターをのせ、何回も折りたたんで作るもので、折りたたむ行程を重ねるほど層が増し、パリパリとした食感になっていくそうです。

ミルフィーユ

ミルフィーユは、1807年にフランスの「食通年鑑(Almanach des Gourmands)」の食味鑑定委員会が既に鑑定しており、創造者は同時代の著名な菓子職人かつ料理人であったアントナン・カレーム(Antonin Careme)だと言われています。また、日本へは、江戸末期から明治にかけて、フランス人を通して伝わったと言われています。

ちなみに、「ミルフィーユ(Mille-feuille)」という名称については、「mille(ミル)」が「千」、「feuille(フイユ)」が「葉」から、「mille-feuille」は「千枚の葉」という意味になり、たくさんの重ねたパイが葉に似ていることから、このような名になったそうです。

●ミルフィーユ・ロン(Mille-feuille rond)

丸い形状のミルフィーユで、側面にはカスタードクリームを塗り刻んだフイユタージュをまぶし、上面に粉糖をまぶしたもの。

●ミルフィーユ・グラッセ(Mille-feuille glace)

フォンダンがけにしたミルフィーユで、チョコレートで矢羽模様などを描き飾りとしているもの。

●ミルフィーユ・ブラン(Mille-feuille blanc)

3枚のフイユタージュ生地を用いる代わりに、中央の1枚をスポンジケーキなどに置き換えたもの。

●ミルフィーユ・オー・フレーズ(Mille-feuille aux fraises)

冷やして供され、クリームだけでなく苺も挟みこんだもの。「苺のミルフィーユ」や「ナポレオン・パイ」とも言われる。